WYNTON'S HOUSE
TOKYO

 実用 なるほどビデオ撮影テクニック講座 ピアノ発表会の撮影 2(10/12)

ピアノ発表会のビデオ撮影テクニック vol.2

前回、ピアノコンサートを1台のカメラでビデオ撮影する際に留意すべきポイントをご紹介しました。それらの条件を難なくクリアして、ビデオ撮影出来る場所が一つだけあると豪語しました(笑)。以下に簡単なカメラポジション図を示します。

ピアノ演奏収録会場図

この中にその答えがあります。では、それはどこでしょうか ??

【答えはここをクリック】

図の中で、1台の家庭用カメラでビデオ撮影する時のベストポジションは、カメラ6 です。
その理由は、
理由その1.鍵盤と肘、手首、指の動きが見える。
理由その2.演奏者のお顔が見える。
理由その3.演奏が観客の頭等で隠れない。
理由その4.音をクリアに録音出来る。
Close

答えを見れば当然かもしれませんが、アマチュアの人は、どうしても観客の中で撮影することになります。しかし、それでは思い通りの画像を撮ることができません。素敵な画像を撮ろうと思ったら、撮影場所を考えなくてはなりません。

この位置は、もっとも被写体に近く、ダイナミックな映像と音が撮れるはずです。しかも背景の観客まで写ります。カメラ3の位置も良さそうですが、ステージとカメラの高さが問題で、かならずしも鍵盤がすべて見えるとは限りません。

というわけで、カメラ3の位置は、2番目の候補になります。

カメラ6の位置で撮影するには、以下を事前にチェックしてください。

1.主催者の許可を得てください。(これが一番問題ですが、全員分を撮るつもりならOKしてくれるかもしれません。)

2.お持ちのカメラは、近くのピアノの音を割れずに収録できますか? ご自宅にピアノがあれば録画して試してください。当日リハーサルがあれば、事前に録画してみましょう。

3.お持ちのカメラには、ワイドコンバージョンレンズがついていますか? なければ是非準備しましょう。ワイドコンバージョンレンズを付けると、より幅広い構図でビデオ収録できます。大きなピアノのそばにカメラを置くため、必ず必要になります。

4.収録前に演奏者本人に座ってもらって、ビデオカメラの構図を決めましょう。全員を撮影するのであれば、最も大きい方に合わせます。

5.カメラ6の位置に撮影者がいると目障りな場合、無人で撮影しますが、お持ちのカメラは、撮影しないと自動的に電源がオフになったりしませんか?

その場合には、ワイヤレスリモコンで遠隔操作しましょう。または、全演奏を撮影するのであれば、バッテリーや記録メディアの容量が充分かどうか、しっかり確認しておきましょう。

また、当然ですが、三脚も準備します。スピーカーが付いているカメラの場合、収録前に必ず音声ボリュームを絞ってください。スピーカーからの音でクレームが出る可能性があります。

ちなみに業者の多くは、1カメの場合、ステージ中央の最後部、カメラ1、あるいは、カメラ2の位置にカメラをセットするでしょう。ステージ全体が撮影出来、なおかつ、観客の邪魔にならないからです。アマチュアの方がこんな後方から撮ると、「なんか音がクリアーじゃないな〜」と、後悔するはずです。業者はピアノ近くのマイクや業務用の高性能ガンマイク(望遠マイク)で収録するので、後方の位置で撮影しても仕事として成り立つわけです。

2カメで撮影出来るなら、カメラ1あるいはカメラ2の位置とカメラ6の位置で撮影して、後日、編集してください。すばらしい仕上がりが期待できます。つぎは音楽PVの作り方をご紹介してまいります。